染錦竜鳳柘榴間取文八角鉢
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製造地(製造者)
佐賀県有田町(12代酒井田柿右衛門)
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年代
1930~1940年代
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解 説
12代柿右衛門が、後に重要無形文化財保持者(人間国宝)に指定される江戸前期の濁し手作品(柿右衛門様式)の再現に成功したのは1953年(昭和28)のことだが、それ以前においても染錦手の名手であった。12代は実業家小畑秀吉が1919年(大正8)に柿右衛門焼合資会社を設立するにあたり、「角福」の商標を時限的に譲渡し技術指導者に就任した。しかし、普及品の量産を目指す小畑の方針と、芸術性を志向する12代とは意向が合わず、後援者を得て1928年(昭和3)には退社・独立した。本品は独立後に代理店となった精陶社の取扱品である。