じっくり見る 弥生時代

顔面付壷形土器

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  • 出土地

    出流原(いずるはら)遺跡

  • サイズ

    高さ:21.6cm

  • 解 説

    出流原遺跡は、栃木県佐野市に所在する弥生時代中期の再葬墓(さいそうぼ)遺跡である。
    再葬墓は、遺体を埋めるなどして骨の状態にしてから再度、壷または甕形土器に入れて埋葬する墓制で、出流原遺跡はその代表例として知られている。
    この遺跡では再葬に用いられた約100点の土器が見つかっているが、唯一この壷形土器にのみ人かあるいは動物のような頭が表現されている。
    目はないが大きく開いた口の上には鼻の穴が開き、トサカ状の突起が頭頂部にあり、両耳には耳環をつけるためなのか穴があいている。
    再葬墓遺跡からは人の顔が表現された壷形土器が1点から数点出土するが、このように壷の口が顔の口となっているものは珍しく、全国でも数例のみである。