後期旧石器時代

下部・中部・上部旧石器時代という名称はフランスを中心とするヨーロッパ西部で主に用いられる時代呼称。
1820年頃にC. J. トムセンが石器・青銅器・鉄器による三時代区分を提唱し、1865年にジョン・ラボックにより石器時代は旧石器時代と新石器時代に区分された。
世界的に広く使われる呼称であるが、例えばアフリカ大陸のように前期・中期・後期石器時代という独自の呼称を用いる地域もある。
日本列島では、先土器時代、無土器時代と呼ばれたこともあるが、現在は主に旧石器時代が用いられる。
特に「前期・中期旧石器時代遺跡捏造事件」後は、後期旧石器時代と時期区分を明記する研究者が多い。開始年代は、放射性炭素年代で38,000前後の較正年代が得られている。
後期を遡る旧石器時代の存否については現在も議論が続いている。
日本列島の後期旧石器時代の細分(編年)には様々な解像度のものがあるが、本データベースでは、30,000年前(較正年代)の姶良-Tn火山灰の降下を境界とした前半期と後半期の2時期に大別している。